ブラモリオカ

岩手県盛岡市をブラブラしています

岩手銀行赤レンガ館~辰野式ルネサンス

岩手銀行赤レンガ館

盛岡のシンボルともいえる建物です。

明治44 (1911) 年に盛岡銀行の本店として落成。

盛岡銀行が営業免許の取り消しを受けたため、昭和11 (1936) 年に岩手殖産銀行 (現在の岩手銀行) の本店として引き継がれます。

昭和58 (1983) 年、本店が中央通りに移転したため、中ノ橋支店に変わりました。

平成6 (1994) 年には、現役の銀行としてはじめて国の重要文化財の指定を受けます。

平成24 (2012) 年に銀行としての営業が終了。中ノ橋支店は隣接地に移転しました。

3年半におよぶ保存修理工事を経て、平成28 (2016) 年に公開施設として生まれ変わりました。

東京駅の設計者として知られる辰野金吾 (たつの・きんご) と、その教え子だった葛西萬司 (かさい・まんじ) による設計です。

2人は、辰野・葛西建築事務所 (明治36年開設) を構えていました。当時は建築事務所といえるものがほとんどなく、その先駆けになったといわれています。

東京駅の開業が大正3 (1914) 年。この建物はその3年前、明治44 (1911) 年の落成です。東京駅の構想中に設計が生まれたとか。

赤レンガに白い花崗岩を配し、ドーム型の屋根を載せた建築は「辰野式ルネサンス」と呼ばれます。これは辰野が生み出した日本独自の近代建築です。

葛西に関してはあまり取り上げられませんが、辰野の右腕として活躍した弟子のひとりで、共同経営者でもあります。

実は盛岡出身なんです!

盛岡信用金庫本店、旧南部家別邸 (盛岡市中央公民館内) 、岩手医科大学1号館など、葛西設計の建物は市内各地に現存しています。

葛西について詳しくは下のサイトで ↓↓

www.city.morioka.iwate.jp

それでは内部へ!

岩手銀行ゾーン (無料) と盛岡銀行ゾーン (有料) があります。全館写真撮影OKとのこと。(※商業目的を除く)

誰でも気軽に立ち寄れる岩手銀行ゾーン (無料) から。

上のスペースは窓口の名残です。

十数年前まで銀行として営業していたので、何度か利用したことがあります。はじめて入った時はかなり衝撃を受けました。

行員さんたちが働いていたスペースは・・・

多目的ホールになっていて、イベント、展示会、コンサートなどが開催されることもあります。

2Fへ。

先程の多目的ホールを上から。

1Fに戻りまして・・・

続いては盛岡銀行ゾーン (有料) へ。

こちらは主に資料館です。

入るとすぐに、辰野と葛西の紹介があります。

応接室、重役室、支配人室などの名残が展示スペースになっていて、岩手銀行の歴史や岩手の金融史を知ることができます。

実際に使われていた金庫や暖炉も保存されています。

【所在地】盛岡市中ノ橋通1丁目2-20

【開館時間】10時~17時 (入館は16時30分まで)

【休館日】毎週火曜日・年末年始 (12月29日~1月3日)

【入館料】

岩手銀行ゾーン : 無料

盛岡銀行ゾーン : 一般300円・小中学生100円 (団体割引や無料の場合あり)

詳しくは公式サイトで ↓↓

www.iwagin-akarengakan.jp

この赤レンガ館、1年を通して様々な表情を見せてくれます。これまで撮影した写真の数々です。