ブラモリオカ

岩手県盛岡市をブラブラしています

鉈屋町~旧暦の雛祭りと3.11の絵本

鉈屋町 (なたやちょう) といいます。

奥州街道宮古街道、遠野街道が合流し、盛岡城下南の玄関口となる重要な町でした。

町の南側には北上川が流れています。昔の盛岡は、川を使って舟で荷物を運ぶ「舟運」が盛んでした。その起点となった場所でもあります。

また良質な清水が湧くことから、酒蔵が多く建てられました。

今でも古い町並みが残り、保存活用されています。その多くが「町家造り」という昔ながらの店舗併住宅です。

現在は住宅のみで使われている町家がほとんど。

こちらは「大慈清水」という共同井戸 (湧水) です。

近年、町家をリノベーションしたお店が増えています。

代表的なのが・・・

「町家サロン ピッピ」というカフェ。

先日紹介した「つるし雛」を提供したお店です ↓↓

cgon.hatenablog.com

上の記事にも書いたのですが、盛岡が舞台の朝ドラ主題歌を担当した某大物アーティストが訪れるお店なんです!

店内には写真が飾ってあり、ファンが聖地巡礼で来店するそうです。

こちらの店先には・・・

お雛様が飾られています。中には豪華な段飾りがありました。

別のお店にも・・・

「旧暦の雛祭り」(4月) に向けて飾られています。盛岡の3月3日は春にはほど遠いため、旧暦で祝う家も多かったそうです。

鉈屋町は盛岡観光でも人気のスポット。案内所が併設された「もりおか町家物語館」があります。

町の歴史を紹介するコーナー、売店や喫茶スペースなどがあり、町歩きの休憩スポットとしても最適です。

ホールがあるので、コンサートが開かれたりもします。

2006年まで酒造りが行われていた「旧岩手川鉈屋町工場」の酒蔵を改修。2014年にオープンしました。

ちなみに「岩手川 (いわてがわ)」とは日本酒の銘柄です。残念ながら現在では製造されていません。

余談ですが、「心の酒です、岩手川~♪」というCMソングのフレーズは、一昔前の岩手県民にはおなじみでした。(子どもが歌っているほど)

懐かしいと思った方、興味がある方はどうぞ ↓↓


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施設の中心である母屋跡へ。

こちらにもお雛様が飾られています。

施設内別の場所にも。

そして、この時期に一番紹介したいのが・・・

たくさんの絵本がある屋根裏部屋です。

東日本大震災が発生した数日後、被災地の子ども達に全国から寄せられた絵本を贈る「3.11 絵本プロジェクトいわて」が発足しました。

活動は10年間続き、2021年3月に終了しています。

活動が終わっても震災を風化させてはいけないと、この場所に「絵本の小部屋」が作られました。

こちらは送られてきた段ボールに書かれていたメッセージ。

全国から届いた応援の言葉もしっかりと保存されています。

【所在地】盛岡市鉈屋町10-8

【開館時間】9時~19時

【休館日】毎月第4火曜日・年末年始

【入館料】無料

【公式サイト】

machiya.iwate-arts.jp